tegurin's blog

Measure What Matters (訳書)

Feb 6, 2023

先の投稿でも言及したが、個人的にOKRを運用している。基本的には現在所属している会社のフォーマットや運用の仕方に沿って、運用、管理している。が、まだまだOKRに対する理解がふわっとしており、良いOKRが設定できている自信がない。そこで、まずOKRについてちゃんと知ることから始めようと思い、いくつかの書籍を読んでいる。その一つが今回の「Measure What Matters」だ。よりよい目標をたて、中心に据え、達成に向かうために読んでみた。余談だが、英語版しかないと思って、Kindleで買って読んでいたが、途中訳書があることを知り、そっちへ乗り換えたので、当初の想定の10倍の速さで読めた。

一部 OKR in Action

OKRの意義や導入によりもたらされる効果についてケーススタディを交えつつ説明している。目標を立てた期間の中で、重要事項をOKRに据え、重要なこととそれ以外のことを明確に分けることができ、優先事項へのフォーカスとコミットメントを促進する。measurable で振り返った時に結果がはっきりとわかるKRを掲げ、それらの達成がOの実現につながっていることを必須とする。OKRは有用性を感じなくなった時点で、思い切って廃止すべき。

OKRは設定するだけでは意味がなく、振り返りとセットになって初めて効力を発揮する。以下の二つの言葉は特に刺さった

直接的経験からの学びは振り返りと組み合わせるとさらに効果が高まる。振り返りとは、経験でえられた主要な教訓を統合し、抽象化し、言語化すること

どんなことにおいても言えることで、やりっぱなしでは成長がなく、行動を振り返り、言語化することで学ぶ。

われわれは経験からは学習しない。経験を振り返ることで学習するのだ。

強い言葉だが、いいきっててよかった。

Googleでマネージャーをやっていたような人でも、会社を起こし、2年間全く結果が出なかったことを受けて、辛抱し、今期強く修正し組織にあったOKRにしていくことが大事だと言う学び。何事もはじめからうまくはいかない。すぐに結果は出ない。

二部 The New World of Work

管理に重点を置いて、一部同様にケーススタディを交え説明されている。直接的にその立場にないので、モチベーション高く読み込むことはできなかった。が、いくつか発見はあった。組織の文化が、組織での正しい姿を定義する。よい文化を醸成することが、組織としての目標達成において大切である。現職ですごく感じること、良い組織を作り上げることが会社が発展していく上でとても重要なウェイトを占めることを体感している。

全体

全体を通して、さまざまな会社のケーススタディが掲載されており、さまざまな状況の会社やチームにおいてOKRが同力を発揮するのか、具体的な想像をしながら読み進めることができた。5章の話はADHDの経営者の話で、自分が社会へうまく適応しながら物事を成す時の参考になる話であったし、13章の Chrome 開発におけるOKR活用の話は、職業柄楽しく読むことができた。

やってみたいこと

  • KRに、「コミットメント目標」、「ストレッチ目標」のタグをつける
  • とにかくOKRの運用を継続する(初めから上手くはいかないと言う6章の訓話から)
  • わくわくするOの設定のため、キャッチーな表現に気にかける